君たちはどう生きるか
皆さんこんにちは!
吉野源三郎著「君たちはどう生きるか」読了しました。
この作品は1937年に出版されたものですが、この5年の間に話題となった作品です。
本屋でよく見かける時期があり、ずっと読んでみたかったのですがなかなか購入に至らず…。
以前紹介した、池上彰著「なんのために学ぶのか」で紹介されており、
これは読まなければ!!と思い購入しました。
この作品は、主人公のコぺル君と叔父さんとのやり取りを中心に描かれており、人としての道徳心を多く学ぶことができる1冊でした。
~感想~
主人公コペル君と叔父さんとのやり取りを中心に展開していくストーリー
いじめ、貧困問題、友人関係、勇気……。
様々な問題を通して、コペル君が成長していく様が描かれており、各章の最後に記述される”おじさんのNOTE”はすごく感慨深い内容が盛りだくさんでした。
私が特に印象深かった話は6-7章のお話です。
コペル君は仲良し4人組の仲間が近々、上級生に絡まれるかもしれないことを告げられます。
もし仲間が上級生に絡まれた際は、全員で立ち向かおうと約束をするのですが…。
後日、仲間が上級生に絡まれた際、コペル君以外の3人は上級生に立ち向かいましたが、コペル君は怖気づいてしまい、立ち向かうことができませんでした。
コペル君はそのことをきっかけにふさぎ込んでしまい、学校に行けなくなるというお話です。
皆さんもこのような経験、一度はありませんか?
私自身、後悔から抜け出せなくなった中学時代があるのでコペル君にすごく共感しました。
このコペル君に叔父さんはこのように助言します。
「お互いに、この苦しい思いの中から、いつも新たな自信を汲み出してゆこうではないか」
人は自分で自分を決定する力があるからこそ、誤ちを犯すこともある。その犯した過ちから学び、自信にしていこう。
と私自身に言われているようで、後悔から学ぶ重要性について考えさせられました。
他の章でも、貧困の問題・友情問題・ナポレオンを通して生き方についての問題など、人としての軸を考えるうえで、学ぶことができる話が多かったです。
~印象的な文章~
「あたりまえのことというのが曲者なんだよ。」
これは、叔父さんがコペル君にニュートンの万有引力の法則がなぜ発見されたかについて、説明しているときに出てきたセリフです。
ニュートンは木からリンゴが落ちたという現象について、頭の中でどこまでも、どこまでも高く持ち上げていき、大きな考えになった。
この”あたりまえ”や”分かり切ったこと”を、どこまでも追っかけて考えていくことの大切さを作中のコペル君とともに学び、あたりまえと流していることに少しでもアンテナを張ることが重要だと学ぶことができました。
学生はもちろん、大人の方にも「人としてどう生きるか」を考えさせられ、深いストーリーになっています。
ぜひ手に取って読んでいただきたい1冊です!