「2.43 清陰高校男子バレー部①」
皆さんこんにちは。
前回の記事で触れた、壁井ユカコ著「2.43 清陰高校男子バレー部①」読了しました!
青春小説×バレーボールが題材という、私好みの小説でサクサクっと読んでしまった1冊でした。
~こんな人に読んでほしい~
・青春小説が大好き!!
・ハイキュー!などバレー作品やバレーボールが好き
・緻密に描かれた人間関係、オムニバス的に語り手の視点が変わり、キャラクターの 心情を感じ取れる作品が好き
~あらすじ~
東京の中学で強豪バレー部に所属していた灰島公誓。
ある事件をきっかけに地元の福井に転居し、幼馴染の黒羽祐仁と再会する。
久しぶりに再会した灰島と黒羽だが、灰島は幼少期とは違い別人の性格となっており、2人の関係には溝が生まれる…。
ほぼ活動していない弱小バレーボール部で、1人練習を始める灰島。
その灰島の姿を黒羽がみたとき、
様々な人を巻き込みながら、田舎のバレーボール部が全国大会を目指す物語
この作品は、今年の1月(関西では1月7日に1話放映済み)よりアニメ化されている作品で、アニメ化が決まる前から購入していたのですが、ずっと積読していました…。
やっと本棚から手に取り、読み進めたのですが読む手が止まらないくらい没頭して読んでしまいました(笑)
ちなみに、題名である「2.43」って何の数字か皆さん分かりますか?
作中にも出てくるのですが、男子バレーボールのネットの高さが2m43cmなんです。
中学時代バレーボール部に所属していたので、本屋で題名をみたときはすぐに分かったのですが、バレーボールになじみがない方は何の数字だ?と思うかと思います(笑)
今回書評する1巻は①灰島・黒羽の中学時代
②灰島・黒羽が入学する少し前の清陰高校バレー部の話
③灰島・黒羽が入学した高校生活序盤の話
の全3話構成です。
各話ごと、物語の視点が異なっているので、各キャラクターの性格がすんなり頭に入ってきてよかったです。
私が一番印象深く感じたのは、3話目の主人公であり3年生先輩コンビの小田・青木の関係性です。
お互い親友で仲が良く、青木が小田をよくフォローするという図式ができている関係。しかし、小田の心情で「俺とお前の場合はその、殴りあって本音を言いあうっていうプロセスをやり損ねたまま今に至ってるわけだけどな…。」と描写されている場面があります。
青木は普段、他者には必要とあれば舌鋒鋭く攻撃するタイプなのですが、小田に対しては1歩引いてしまい、本気の衝突に至らない点を小田は上記のように感じています。
私も友人は多いほうではないですが、数人いる友人でも本気の衝突をしたのは何人くらいだろうか。
大人になればなるほど、衝突の仕方を忘れてしまっている自分に虚しさや焦燥感というものを感じました。
1巻読了でやっとこの物語のスタート地点に立った感じです
次巻はまだ購入できていないのですが、本屋へ行くときはぜひ購入しようと思います!
ぜひ、気になった方は読んでみてください!!
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